今日から私はスナイパー……!?
日常を奪われ、その肢体に〝LBXユニット〟と呼ばれる
戦術兵器を纏う5人の少女――〝装甲娘〟たち。
選ばれし転移者である少女たちの使命は、多元世界をまたいで蝕み増殖し続ける
金属生命体・ミメシスの掃討と殲滅。
時空を超えて強いられた傭兵暮らし、それは世界の「希望」と「絶望」とを垣間見る
命がけの修学旅行だった!

  • #1
    戦場に落ちた日

    新型LBX発表会にやってきたリコは、父へのおみやげに買ったLBX福袋の中のキットに触れたとたん別時空へ転移、装甲娘アサシンとなって並行世界の大地に降り立つ。第二次時空震と呼ばれる超常現象が襲う中、謎の金属生命体ミメシスと人類が死闘を繰り広げる光景をVRゲームと思い込み参戦するも歯が立たず、なぜか敵の攻撃を喰らうと痛い――。窮地を救ってくれた先輩装甲娘たちからそれが現実であることを知らされたリコは、この世界で装甲娘として生きてゆく決意を固め……られるはずなどなかった。

  • #2
    「選ばれし少女たち」

    先輩装甲娘のキョウカ、ユイ、ミハル、スズノとともに、リコは遊撃隊の一員としてAIネイトが制御する装甲車で旅することになった。補給に立ち寄った御殿場で目にした装甲娘マスターコマンドを象った像は、かつてミメシスからこの地を守って散った少女サヤカの姿だった。自分たちもまた死と隣り合わせであることをリコが実感しきれないでいたところへ、サヤカを屠った大型ミメシスを中核とする大群が押し寄せる。

  • #3
    御殿場攻防戦

    大型ミメシス〝スパイダー〟の猛威に苦戦するリコたち。スナイパーとしてのリコのデビュー戦は惨憺たる結果となるが、スズノの解析によって起死回生の作戦が立案される。現状の火力では為せないその作戦を実行可能としたのは、亡き装甲娘サヤカが遺したLBXマスターコマンドのパーツだった。だがそれを強化カスタムしていた若者は、自身で携えスパイダーに立ち向かおうとする。サヤカを誰よりも悼む彼は、装甲娘に頼りきりで何もしないエリア民のありかたに疑問と憤りを抱き、自ら仇を討つ機会を待っていたのだ。

  • #4
    伝説の超ビルダーオタクロス

    装甲娘に救援を乞うメッセージを受信したリコたち遊撃隊は、その発信源である京都を目指していた。だが時空歪みの無限ループにはまってしまい、お風呂にも入れず、絶え間なく続くミメシスとの戦いに疲弊しきった五人の乗る装甲車のキャビンには部室のようなにおいが立ち込めつつあった。いよいよ食糧も尽き途方にくれかけた少女たちの前に突如、異様に元気な謎の老人が現れる。不審者としか思えず一度は逃げるリコたちだったが、その翁こそ伝説のハッカーにして天才LBXビルダー・オタクロスその人であった。

  • #5
    支配された古都

    修学旅行にいけなかったリコにとって特別な場所である京都は、そのほぼ全域がミメシスたちの巣窟と化し、憧れた古の都の面影は無残なまでになくなっていた。奇しくも全員が何らかの理由で修学旅行にいけていない遊撃隊には、リコの加入によっていつしか戦闘集団というだけではない連帯が生まれつつあったが、装甲娘としての非情な任務はそれを少女たちに自覚させない。救援メッセージの発信源であるラボスリーに単身出向いたミハルを、人類の命運を懸けたシステム《スイッチ》とともに、なぞの老婆・おチヨが出迎える。

  • #6
    必殺 アタックファンクション

    おチヨによって起動された《スイッチ》のコアによる強力な反応は、京都に巣喰うすべてのミメシスたちをラボスリーに呼び寄せてしまう。名刹の金閣、銀閣、そして銅閣をとりこんだ大型ミメシスのゴールド・シルバー・ブロンズの脅威が迫る中、人類の存亡が懸かっているというその装置をラボスリーから運び出すリコたち。京都全域から押し寄せるミメシスの群れに抗いながらの空中輸送は困難をきわめ、追い詰められた五人はついにLBXの必殺技であるアタックファンクションの使用を決意する。

  • #7
    スズノの秘密

    アタックファンクションの使用によってライフゼロとなったキョウカ、ユイ、ミハル、スズノは、四国の地で異様な食欲に駆られていた。遊撃隊の中で友達のような連帯感が増してゆくのを拒むように、頑なに皆と距離を置こうとするスズノは、ネイトから四国一周観光ツアーのアテンダー役を任されて困惑する。いっときミメシスとの戦いを忘れた旅行気分の中、リコがスズノとの距離を思い切って縮めようとするも、いつになくきつい態度で拒絶されてしまう。そんなスズノの胸には、もといた世界で味わった痛みがあった。

  • #8
    戦慄のアンモナイト

    人類の存亡を懸けた装置《スイッチ》をたずさえ九州到達を目前にしたリコたちは、その全域を囲む時空歪みのため上陸できずにいた。唯一の進入路である関門橋を塞ぐ巨大ミメシスの融合体を撃破すべく装甲娘として出撃する五人だったが、敵と間近で相対したキョウカを突如異変が襲う。融合体の中枢に居座るミメシス〝アンモナイト〟が、キョウカと深い因縁を持つ個体だったのだ。スズノの発案とオタクロスの協力により、砲台跡を利用した関門橋突破作戦が開始されたとき、そこにキョウカの姿はなかった。

  • #9
    関門海峡の激闘

    関門橋に固定されていると思われたミメシスの融合体が動き出したことで、特殊砲弾による遠隔狙撃作戦は困難なものとなる。単身での戦闘を想定していなかったユイが最前線でその足を止めようとする中、二発しかない特殊砲弾の一発目をはずしてしまい狙撃手リコのプレッシャーも極限に達し、崖っぷちとなる装甲娘たち。孤軍奮闘するユイのLBXが稼働限界を迎えても、それぞれの持ち場を離れることができないでいたそのとき、安静を強いられながら心的外傷と戦っていたキョウカが立ち上がった。

  • #10
    この世界のために?

    政府要人や防衛隊首脳のあいだでリコたち遊撃隊はその功績から〝ジャガーノート部隊〟と呼ばれ、いつの間にか人類の命運を背負う装甲娘の精鋭部隊となっていた。彼女たちが京都から運んできた《スイッチ》が福岡のラボファイブに無事届けられることを心待ちにする要人たちであったが、九州上陸を果たしたリコたち一行は任務を忘れてご当地グルメと観光スポットを満喫したり人助けにいそしむなどして一向に届く気配がない。焦燥渦巻く中、北九州工業地帯をたいらげた観測史上最大級のミメシスが再起動したとの急報がもたらされる。

  • #11
    遊撃小隊ジャガーノート

    福岡のラボファイブにやってきたリコたちは、遊んでいるうちにうっかり《スイッチ》のアイドリングを停止させてしまっていたことを知り途方に暮れる。出迎えた現地スタッフに平謝りするも大事ないことを知らされ安堵したのも束の間、熊本で決行されるミメシス掃討最終作戦の中核を担わされることを通告されるのだった。最期の地となるかも知れない熊本城で、キョウカ、ユイ、ミハル、スズノ、そしてリコは、初めてお互いの生い立ちや将来の夢について語り合い、奇妙な修学旅行でもあった日々の終わりを覚悟していく。

  • #12
    世界を救う絆

    装甲娘になれない状況で一度は窮地を切り抜けたリコたちだったが、その代償は我が家も同然の装甲車であった。地上と空の時空クラックからミメシスが無限に出現し続ける中、さらに強化したLBXユニットをたずさえ駆けつけたオタクロスとともに、遊撃隊は最後の任務「阿蘇作戦」に臨む。《スイッチ》をビルドインした時空兵器《ドック》を敵の猛威から護る戦いは熾烈をきわめ、残弾をすべて撃ち尽くしライフゲージも底をついた装甲娘たちに残されたのは、アサシン=リコのアタックファンクション――自爆装置だけだった。